貧血あれこれ・・・


以前は、動脈硬化の患者さんを診察する機会がとても多かったと思います。動脈硬化のある患者さん・・・・といえば、やはり御高齢の方が殆ど。このような患者さんを診察していてふと、「何かいつもより顔色が悪いなあ・・・・」と思い血液検査をしてみると割と高い確率で「貧血」が見つかります。高齢者の貧血で一番注意しなければならないのは、消化管からの出血です。そのため、「便中ヘモグロビン検査」のキットをお渡しして、自宅で検査を行なってもらいます。「便中ヘモグロビン検査」は、患者さんに便を採取してもらい、それをスティックを指したり、ブラシでこすったりしたものを病院まで持参していただく検査です。もし、便中ヘモグロビン検査が「陽性」とでた場合、どうするかというと消化器内科の先生に上部や下部の内視鏡をお願いします。すると、「胃がん」や「大腸ポリープ」、「大腸癌」などを見つけてくれます。

 

 ・・・・というのは、これまでのところ。「のだ眼科・血管内科クリニック」を開院してみると、就業されている女性が定期健康診断の結果を受けて、精密検査のために受診されることがあります。すると意外にも「貧血」で引っかかってこられるかたが多いのです。それも「鉄欠乏性貧血」が多い。

 「食事はどのように取ってますか?」と聞くと「普通に食べている・・・」というお返事が多いのですが、精密検査の結果では明らかに鉄分が足りないようです。

 「鉄欠乏性貧血は女性の10人に1人」といわれる先生もいるので、比較的多い疾患だと思っていたのですが、やはり多いようです。もちろん、念のために「便中ヘモグロビン検査」も行った方がよいのでしょうが、他の多くは子宮筋腫があったりします。

 

 今回のついでに調べてみると、鉄欠乏性貧血は思っていたよりも多彩な症状を訴えることがわかりました。

 

・疲れやすい     ・寝起きが悪い

・風邪をひきやすい  ・むくみがある

・便秘や下痢     ・食欲不振

・吐き気がする    ・動悸、息切れ

・胸が痛む      ・頭痛、頭重

・冷え性       ・月経の異常

・神経過敏      ・注意力低下、イライラ

・髪が抜けやすい   ・歯茎の出血

・アザが良くできる  ・湿疹ができやすい

・顔色が悪い     ・のどの不快感

・立ちくらみ、めまい、耳鳴り

・肩こり、腰痛、背中の痛み

 

などなど多彩な症状が見られるようです。

また、別の症状として興味深かったのが、鉄欠乏性貧血になると・・・・

 

「氷を大量に食べたくなる」

 

というのが、ありました。メカニズムはまだ不明だそうですが、これは、氷食、氷食病などと呼ばれ、鉄欠乏性貧血が原因としてあげられることがあるということでした。原因は諸説あるようです。

 

1.鉄分が不足することによって、口腔内の体温調節が上手くできず、氷で体温を下げようとする・・・・

2.貧血による食べ物の好みの変化

3.脳の酸欠状態による自律神経機能の乱れの影響

 

 などだそうです。諸説入り乱れており、まだはっきりとは解明されていないのが現状のようです。なんとなく・・・鉄欠乏性貧血は、冷え症になりそうで氷・・・?って思っていたのですが、面白い症状ですね。ちなみに、氷皿1つ分氷を食べてしまうなどの場合は、鉄欠乏性貧血を疑ってみることも必要だとのことでした。

 

 なお、現在人は鉄分の摂取が少なくなっており、その摂取量は戦前よりも低いレベルとのことでした。

鉄の補充にはとうぜん「レバー」がよいとのこと。

 しかし、昔に較べると自分自身もあまりレバーは食べなくなりました。

そう言えば、「レバニラ炒め・・・」って最近食堂のメニューから消えつつあるように思いますが、気のせいか・・・?

 

安くて良い食材なのですが、今日見たスーパーマーケットで売れ残っていて割引になっていたし、お総菜コーナーでも殆ど見ないですね。こうした状況(社会情勢の変化とまでは言えないが・・・、やはり最近は内臓肉系より、バラやロース系が主流)が、鉄欠乏性貧血に影響しているのでしょうかね。 


「レバニラ?いつもの餃子は?」「いま、ひーんーけーつ!」