「血管」のこと


血栓性静脈炎に対する血栓除去術


 下肢静脈瘤のある方では、なんらかの原因によって静脈瘤が血栓化することがあります。静脈瘤内に血栓ができるとこれが炎症を引き起こして周囲の皮膚にも波及して、腫れと強い痛みを伴うことがあります。

 こうした状態で患者さんは血管内科を訪れます。このときには、皮膚を少し切開(たったの2mmです!)し、周囲を圧迫してやると、凝血塊がプリプリあるいは、ブニュブニュ~っと飛び出てきます。しばらくこれを繰り返すと腫れとはすぐさま引けてとても楽になります。

 時に静脈に血栓を伴いやすい人もいます。このような患者さんでは、ある種の酵素やタンパク質の異常をともなっていることがあります。さらには、悪性腫瘍を随伴していることもあるので注意が必要です。

こうした場合に備えて、血栓性素因の有無の精査と主要マーカー、またCTでの画像診断をお勧めしています。

(実際、当院では血栓性静脈炎をきっかけとして大きな悪性腫瘍が見つかった患者さんもいます。)


下肢静脈瘤の硬化療法について


 下肢静脈瘤の硬化療法とは、硬化剤という薬剤で静脈瘤を治療する方法です。硬化剤を注射した後、皮膚の上から圧迫し、血管の内側を接着させて患部の静脈を閉塞(へいそく)させます。完全に閉塞した静脈は徐々に小さくなり、最後には組織に吸収されて消えてしまいます。病気の静脈を閉塞させると、血液は正常な静脈を流れるようになり、症状が改善します。

フォーム硬化剤の注入により静脈瘤の色調が暗紫色から明紫色に変化しているのがわかります。


治療前立体像

右大腿部内側から下腿前面にかけて拡張蛇行した静脈瘤が描出されています。

硬化療法前

右大腿部から下腿にかけて広範囲の静脈瘤を認めます。

硬化療法後

大腿部から下腿にかけての静脈瘤は殆ど消失しています。

治療中

硬化剤注入中の透視画像です。



当院の血管疾患メニュー


下肢の静脈疾患(下肢静脈瘤、深部静脈血栓症)

 弾性ストッキング(アンシルク、ジョブスト、JMS(舞)など各社)

  サイズはSS~LL各種取りそろえています。また、夏用の薄いタイプのもの、男性用にもフィットする黒色タイプ、また靴下の様な肌合いものもあります。

 

 スキンケア

  ストッキングによる皮膚障害についても相談にのっています。

 

 フォーム硬化療法

  網目状、くも状静脈瘤などに対してはフォーム硬化療法をおこないます。

 

 静脈鬱滞性潰瘍に対する治療

  圧迫療法を中心に治療をおこないます。

 

 血栓性静脈炎

  一般的に血栓除去を行います

 

下肢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)

 診断と治療を行います

 治療については近隣の病院と連携しておこないます。

 

大動脈疾患(腹部大動脈瘤、胸部大動脈瘤など)

 診断と相談を行います。